【日産】エルグランド E51 タイヤ/ホイール交換
入庫
今回入庫した車両は【日産】エルグランド E51です。
いつも当社をご利用頂いているお客様のお車で、
高速走行中にハンドルがブレるということでご入庫となりました。
点検
早速点検を行っていきます。
ハンドルがブレる原因というのは多々ありますが、
消耗品であるタイヤの影響の場合が多いです。
側面(サイドウォール)については、これといって異常は見られませんでした。
しかし、タイヤの接地面(トレッド)と溝のほうに異常が見られました。
下の画像を見ていただくと、両端の小さい溝(トレッドパターン)がめくれあがっているのが確認できると思います。
このようなタイヤの削れ方はタイヤの空気圧が適正でない事によっておきます。
両端が偏摩耗しているということは、空気圧が低かったことによるものだと思われます。
いずれにしてもこのままでは、タイヤ性能を十分に発揮できず、制動距離が伸びてしまうため大変危険です。
動かない車はより、止まらない車のほうが危険性が増加しますので、タイヤ交換をすることに決まりました。
見積
ご要望
当初、タイヤ交換のみということでご案内しておりましたが、
オーナー様よりタイヤだけではなく、ホイールも大きいものを装着したいということでご要望がありました。
・高速安定性の向上。
・ホイールを19インチのものに交換。
・タイヤはインチアップした場合に適正なサイズを装着。
・コストもできる限り抑えたい。
上記4点から、ホイールは当社がたまたま中古として在庫していた、
スカイライン HV37 TypeSPのホイールを使用する運びとなりました。
タイヤは輸入タイヤを使用することで、コストを抑えます。
また、ホイールアライメント調整することで、高速安定性の向上を図ります。
まとめると、
○ホイール・・・スカイライン HV37 TypeSP(中古:23000km走行)4本
○タイヤ ・・・ATR SPORT 245/40R19 98W XL
○ホイールアライメント測定/調整 (フロント:2箇所、リヤ:4箇所)
ということになりました。
概算
部品代:12.7万
工賃 :2.3万
小計 :15万
※別途税
作業
こちらが今回装着予定のホイールです。
インフィニティ(日産)純正のホイールということだけあって、
造形、塗装品質、剛性といったホイールに求められる性能が高いです。
23000km走行したスカイラインから外したホイールですが、4本とも極上美品です。
新車時にホイールコーティングも行ってあるようで、汚れも簡単に落とせました。
空気を入れるタイヤのバルブです。
バルブには外観がゴム製のものと金属製のものがあります。
こちらは新品の金属製のものになります。
バルブは空気漏れが万一あれば事故につながるためタイヤ交換時に必ず新品に交換致します。
では、タイヤをホイールに組み付けていきます。
タイヤには回転方向があり、側面に記載されています。
画像の「ROTATION」という文字の矢印方向にタイヤが回転するように組み付けます。
そのためこの面をホイールの表側に組み付けた場合は、左用になります。
間違って組み付けた場合は、水はけが悪くなり、タイヤの性能が低下します。
当社のタイヤチェンジャーの紹介です。
購入して8年目になりますが、左右に2本ずつサポートアームを備えています。
このチェンジャーは当時のフルスペックモデルで、ランフラットタイヤにも対応しています。
そのため、タイヤ屋さんがいらっしゃったときには
「鈑金塗装工場にこんなチェンジャーがあるんですか!?」と驚かれます。
当社では、修理を一貫して作業できるように最高の設備を整えてきたので、
タイヤチェンジャーも一流品です。
アームは下の画像のように使用します。
アームを使用せずとも組付けはできますが、
安全性や確実性を考慮するとアームを使用する必要があります。
問題なくタイヤを組み付けることができました。
エアーホースをつないで空気を充填していきます。
充填を行うと、タイヤの内周のすべてがホイールにフィットします。
表面と裏面がフィットしているのを確認し、目標の空気圧まで充填をします。
充填が終わると、次はホイールバランス調整です。
タイヤは回転する部品のため、バランスが悪いとホイール自体がぶれてしまいます。
ホイールのバランスを測定するホイールバランサーを使用します。
下の画像は実際に測定を行ったものです。
車体の内側に位置10g、外側に30gのバランスウェイト(鉛)を指定の位置に貼り付けます。
バランスウェイトを貼り付けて、
再度測定を行うと内外ともにバランスが取れました。
ホイールバランス調整を終え、装着していきます。
増し締めをして、空気圧を最終調整します。
4本すべてを装着後1週間ほど均し運転をしていただきました。
その後ホイールアライメント調整をタイヤ館さんに依頼いたしました。
毎度良くしていただいている、佐賀南部バイパス店です。
測定結果です。
ホイールアライメントのことを綴ると長くなりますので、またの機会に。
緑の範囲は基準値になります。
赤い範囲にある矢印があるところは要調整です。
フロントのタイヤは外向きに、リヤは右が内側に向いてしまっています。
このままでは偏摩耗してしまい、タイヤが長持ちせず、車体にも負担がかかってしまいます。
調整後は、4輪とも正しい並びに整いました。
今回、キャンバー角については調整機構が備わっていなかったため、
基準値から外れてしまっていますが、
アライメントを調整したことによって大幅に高速安定性が回復しました。
これですべての作業が完了です。
完成写真
コメント
毎度当社をご利用頂きありがとうございます。
タイヤ/ホイール交換いかがでしたでしょうか。
装着されていたハイウェイスターの17インチのホイールから比べると上質な見栄えになったのではと思います。
高速安定性が悪いという件で、タイヤの偏摩耗について詳しくご案内差し上げましたところ、
「ホイールアライメントまで調整をお願いします。」と仰っていただき大変嬉しく思いました。
短期的に見るとコストがかかってしまいましたが、半年でタイヤを交換しなければいけない可能性を考えると、
ホイールアライメント調整を行っておいたほうが今後のコストを抑えることが出来ます。
また、タイヤの偏摩耗を未然に防ぐためにも今後のタイヤ空気圧については月に1度空気圧調整を行ってくださいね。
タイヤ/ホイールの交換後少しでも違和感を感じたらすぐにご連絡ください。
よろしくお願いいたします。
担当:千々岩
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